『川内原発稼働停止、伊方原発再稼働中止』を申し入れました

 2016年4月23日の第6回総会で決議された『川内原発の運転停止と伊方原発の再稼働中止を求める総会決議』を、 5月2日付で提出しました。

川内原発の運転停止と伊方原発の再稼働中止を求める総会決議

2016(平成28)年5月2日
九州電力株式会社 御中
四国電力株式会社 御中
内閣総理大臣 安倍晋三 様
原子力規制委員会委員長 田中俊一 様
〒320-0821 栃木県宇都宮市一条4丁目5番11号
            028-636-0596/fax028-637-4886
            大木一俊法律事務所内
            「原発いらない栃木の会」
               代  表   島  田  晴  夫
               同      大  木  一  俊
第1 決議の趣旨
 1 九州電力は川内原発の運転を停止させるべきである。
 2 四国電力は伊方原発の再稼働を中止するべきである。
 3 政府及び原子力規制委員会は、川内原発の運転を速やかに停止させるとともに、
   伊方原発の再稼働を認めてはならない。

第2 決議の理由
1 はじめに
 私たちは、2011(平成23)年3月11日の東日本大震災による福島第一原発事故を機に、栃木県内において、@原発をなくす、A持続可能なエネルギーの推進及びB放射線について考える、の3点を目的として結成された市民団体である。
 福島第一原発事故により、原子力安全神話が根底から覆り、国民は、原発事故の恐ろしさを目の当たりにし、その甚大な被害に直面することになった。
 高濃度の放射性物質に汚染された地域では、長期にわたり人が住むことも立ち入ることもできなくなり、住民の平穏な生活は破壊され、地域の文化も共同体も消失させられた。福島第一原発事故から5年以上が経過した現在でも、多くの住民が不自由な避難生活を強いられ、家族が分散した生活を余儀なくされている家庭も少なくない。
 このような深刻な被害をもたらす原発事故を、万が一にも二度と繰り返してはならない。

2 九州地方における地震の続発
 2016(平成28)年4月14日に、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の地震が、同月16日には、同地方を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、その後も、熊本県や大分県を中心に、九州地方で規模の大きな地震が相次いで起こっている。
 当初の地震は、布田川・日奈久断層帯の活動によって引き起こされたものと考えられているが、熊本県熊本地方の北東側に位置する同県阿蘇地方〜大分県西部と大分県中部(別府-万年山断層帯周辺)においても地震が相次いでおり、熊本地方と合わせて3地域で活発な地震活動が続いている。このような現象は日本の近代観測史上に例がない。そのため、気象庁は通常、大きな規模の地震の後には余震の発生確率を発表しているが、今回の一連の地震では「過去の経験則があてはめられない」として、発表を取りやめている。

3 地震活動がさらに広域に広がる可能性
 気象庁は、熊本県での地震活動の範囲がこれまでよりも南西側に広がっているという見解を示し、引き続き、広い範囲で強い揺れに警戒するよう呼びかけており、同月17日の記者会見では、「いつ、どのような規模の地震が起きるのか、という正確な予測はできないが、地震活動が高まっていると考えられる。これまでの地震で強い揺れを観測しているところもあり引き続き強い揺れに警戒して欲しい」としている。川内原発は、日奈久断層帯を南西方向に延長した地域に位置していることから、同原発の近辺でさらに規模の大きな地震が起き、同原発に深刻な損傷を与えることも懸念される。
 また、今回の一連の地震のうち、熊本県阿蘇地方や大分県を震源とする地震は、中央構造線の断層帯の活動であると考えられるが、1596年9月1日、大分県湯布院から愛媛県西条市まで160qにわたり中央構造線が活動した慶長豊予地震が発生した実績があることから、伊方原発直近の中央構造線の断層が大きな地震を起こす虞がある。
 都司嘉宣元東大地震研究所教授は、「中央構造線の一部が動いたと見ていい。」「豊後水道を震源とする比較的大きな地震が起きる可能性もある。四国地方も含めて警戒が必要だ」とコメントしている(2016年4月17日毎日新聞)。林愛明京都大学教授も、「今回ずれた断層の延長線上にひずみがたまり、大分県側でM7級の地震が起きることも否定できない。四国側の中央構造線が動く可能性もある。」とコメントしている(2016年4月17日朝日新聞)。
 大分から日向灘を挟んだ四国側には伊方原発が位置していることから、同原発の近辺でさらに規模の大きな地震が起き、同原発に深刻な損傷を与えることも懸念される。

4 結論
 上記のとおり、今回の一連の地震は、過去に例を見ないものであり、今後の地震活動の予測もつかない。そして、地震活動がさらに広域に広がる可能性も十分あり、川内原発や伊方原発が大規模な地震に襲われて深刻な損傷を受ける虞も否定できない。
 この虞が現実化した場合には、福島第一原発事故同様、西日本に深刻な放射能汚染が生じることは必至である。
 上記のとおり、取り返しのつかない被害をもたらす原発事故は、万が一にも二度と繰り返してはならない。
 よって、私たちは、原発事故による取り返しのつかない被害を未然に防ぐため、九州電力に対しては川内原発の停止を、四国電力に対しては伊方原発の再稼働の中止を求めるとともに、政府と原子力規制委員会に対して、川内原発の運転を速やかに停止させるとともに、伊方原発の再稼働を認めないよう求める。
以上